MIU404の世界で生きる
久しぶりに、ドラマにハマりました。
MIU404です。
久しぶりにロス状態になってます。
でも、この感覚好きだなって今思ってるんですよね。
本当にドラマ楽しく見てたんだなって分かりますし。
とにかく、ちょっとこのロス状態のまま、ブログを書きます。
私は元々、星野源が好きで、CD、BDはもちろん、ライブやFCにも入って応援してきたんですが、彼の役でここまで好きになれた役ってなくてですね。
逃恥の平匡さんや、コウノドリの四宮さん、プラージュの貴生…
確かにそれぞれ好きな役ではあるんですけど、志摩一未には敵わないっていうか。
なんでだろう?って考えた時に浮かんできたのは、もしかして、志摩一未って全ての人の迷いや苦しみや悲しみを具現化した存在だったからなんじゃないかって思ったんですよね。
志摩の相棒を殺してしまったっていう悲しみは、大きさこそ違えど、おそらく今生きている全ての人が抱えている心の闇で、その闇とどうやって向き合って生きていくかっていう部分の成長物語だったからなんだろうなって。
伊吹はその反対で、心の光の部分なんだろうけど、光だからこそ危うくて、パワーを持ちすぎているからこそ、スイッチさえあれば一気に闇に引き摺り込まれる存在という。
脚本家の野木さんが「志摩一未も、伊吹藍も、1未満って意味で名前をつけた」ってツイートしてましたけど、多分そういう意味も含めて脚本書いているんじゃないかなと思ってしまったんですよ。
星野源のANNでは、野木さんが主要人物5人の名前には共通点があるとも言ってたので、公式本で知れるのを楽しみにしときます。
あと、志摩と伊吹だけじゃなく、登場人物みんな、下手すると悪として描かれている久住にも感情移入しちゃうのが、凄いなと思いました。
普通のドラマだったら、多分主人公側にしか感情移入しなくて、あとはちょっと邪魔者の存在だったりするんですけど、MIU404の登場人物みんなに感情移入しちゃう。
多分ですけど、みんなそれぞれの心にいる感情が具現化した存在だからなんじゃないかなって思えてきたんですよね。
例えば、桔梗さんは強くありたいと思って生きつつ、たまには弱音も吐きたい自分、はむちゃんは弱い存在の自分、ゆたかくんは守られ、無邪気でいたい自分…
なんか私はそんな感じがしてて、みんなが心の中で生きてるような気がするんですよ。
どんな人の心にも、闇と光があって、それは決して離れ離れにはなってはいけない。
志摩と伊吹は心の中の闇と光で、一番重要な役割を担っている。
MIU404は、久住っていう本当は持つべきではない汚い悪の心を許し、一緒に生きることを決める物語なんじゃないかって。
辛くても、悲しくても、憎くても、悪だから殺して良い訳じゃない。
心も同じ。
人を殺してしまいたい、という気持ちを持ってもいい。
でも、本当に殺してはいけない。
その心の悪を飼い慣らさなくてはいけない。
汚い世界を生き抜くには、心の悪と共に生きていくしかない。
それが、最終回で志摩が久住に向けて言った「生きて俺たちと一緒に苦しもう。」に、現れているような気がしてるんです。
伊吹の「許してやらないから、殺してやらない」にも。
人は、汚い気持ちからは逃げられない。
いつでも純粋で綺麗なままではいられない。
久住はその事実に多分一番気付いていて、だからこそ「自分だけは綺麗だと思っている人なんてみんな死んでしまえばいい」なんて言えちゃうんじゃないかと。
私は、それぞれのキャラクターを自分の心の一部だとして考察しましたが、本当の設定はそれぞれが人格を持っていて、その人らしい行動をとってはいると思います笑
ただそれくらい、MIU404の世界は自分の心の中の葛藤なんじゃないかってくらい、世界にのめり込んでしまったんですよね。
MIU404を2020年に見ることが出来て良かったです。
私の中には、志摩と伊吹、桔梗さんや九ちゃん、陣馬さんがいる。
だから大丈夫。
また戦ってくれる。
生きていける、って。
そう思えるようになりました。
ありがとう、MIU404。